救済

現実世界の常識という概念が脳裏に張り付かぬよう

倦怠感に溢れた生活に突き刺す言葉をくれ

 9時12分、地下鉄から降りる際の予想気温は私の平熱よりも高い。あらゆる芸術を放出してきた人が早くして死を選択してしまう、芸術の自己表現は心理療法であり、人生に置いて芸術作品は完成するようなものでなく所詮プロセスにしか過ぎないのだ。それを人生のゴールと位置づけてしまった人が去る世界で在ることに気づけば良かった。いや、訂正する気づいていたはずだ。それを選択することで人生までアートにしているかのように感じる。議論する前にその世界にいることが場違いな生活を、本日も送る。誰かの言葉で心をかき乱されるのは猛烈にかっこ悪いことかもしれない。それでも私は今誰かの文才の暴力でふわふわ浮いている生活をガシっと掴まれえぐられたい気分だ。